予防接種とは

細菌やウイルスなどの病原体からつくったワクチンを予め体内に取り込んでおくと、特定の病気にかかりにくくなったり、その病気になったとしても軽く済むようになります。
ワクチンは、感染症の原因となる各種の細菌やウイルスの病原性を弱めたり、また、それらを無毒化したりしてつくられます。
これを注入することによって体内に抗体をつくらせ、接種以後、当該感染症にかかりにくくし、また重症化を防ぐのです。
当クリニックでは、インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン、帯状疱疹ワクチン、RSウイルスワクチンをはじめとする各種ワクチンの接種を行っています。
インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン、帯状疱疹ワクチンは高齢者用の定期接種も行なっております(※ 帯状疱疹ワクチンは2025年4月〜定期接種開始)詳しくは宝塚市ホームページ「大人の予防接種」をご確認ください。
※予防接種は原則として、平日午前の内科外来で実施しております。ご来院の3日前までにご予約をお願いいたします。当日ご連絡なく来院されなかった場合はお取り置きはなくなりなりますのでご注意ください。
なお、その他の予防接種についても対応可能ですので、お気軽にご相談ください。
以下の方は接種をお控えください
- 1週間以内に37.5℃以上の発熱があった方や、平熱であっても体調の悪い方
- 2週間以内に突発性発疹、手足口病などウイルス性疾患にかかられた方
- 1ヶ月以内に麻しん、風疹、おたふくかぜ、水痘にかかられた方
帯状疱疹予防ワクチン
帯状疱疹とは
帯状疱疹は、体内の水痘・帯状疱疹ウイルスが活動を再開することで発症します。
主に9歳以下の子どもの頃に、このウイルスに感染すると、水痘(水ぼうそう)を発症します。
水痘が治ったあとも、水痘・帯状疱疹ウイルスは神経節に潜伏します。
普段は体の免疫力によって、ウイルスの活動は押さえられていますが、免疫力が低下すると、ウイルスは再び活動を始めます。これが帯状疱疹となって現れます。
帯状疱疹のつらいところは痛みです。1ヶ月で6割以上の人は痛み止めが要らなくなる程度まで回復しますが、その後も痛みというほどではないが違和感が数年以上続く方もいらっしゃいます。
50歳以上の患者さんでは20%近くの人が帯状疱疹後疼痛になると言われており、帯状疱疹を発症しないことが望ましいですが、帯状疱疹は50歳以上で増加し、80歳までに3人に1人が発症すると言われています。
帯状疱疹ワクチン(弱毒生水痘ワクチン)で予防
弱毒生水痘ワクチンは2016年に帯状疱疹の予防にも適応が認められました。現在、わが国では50歳以上の成人が対象となっています。ワクチンを1回接種すれば5年ほど効果が持続すると考えられています。また、たとえ帯状疱疹になっても重症度・帯状疱疹後神経痛も60%程度減少すると言われています。ただし、生ワクチンですので、免疫不全状態の方・免疫抑制剤または生物学的製剤使用中の方は、事前に主治医に御確認下さい。
接種回数
1回
シングリックス®(サブユニットワクチン)で予防
2020年に帯状疱疹予防のための新規ワクチンが発売されました。このワクチンは1〜2ヶ月の間隔をおいて(〜最大6ヶ月までに)2回接種します。弱毒生水痘ワクチンよりも高額ですが、50歳以上のいずれの年齢でも90%以上の高い帯状疱疹予防効果が示されており、この効果は少なくとも10年以上持続することが報告されています。50歳以上の方と18歳以上で帯状疱疹罹患リスクが高い方に適応があります。
接種回数
1〜2ヶ月の間隔をおいて2回接種が必要
検査
当院でできる検査
- 心エコー検査
- 心電図
- 採血
- レントゲン
- ABI
- PWV
心エコー検査
心エコーは、超音波を心臓に当て、跳ね返ってくるエコー(反射波)を画像に描出する検査法であり、心臓の様子を見るのが出来ます。
映し出された心臓の大きさや動き、弁の状態などを観察して診断につなげます。
レントゲン検査などとは異なり、放射線被曝の心配が無いので、妊婦さんや乳幼児も受けられます。
心筋梗塞や心臓肥大、弁膜症などの疾患を確認することができます。
心電図
心電図検査は、心筋梗塞や不整脈など心臓病や虚血性心疾患などの検査に使われます。
患者様に負担が少なく(放射線被ばく、痛みがない)時間的にも比較的短時間ですむ検査です。
診察時間以外の時間帯での動悸や不整脈を確認する為にホルター心電図(24時間心電図)もあります。
当院のホルター心電図は電極を2か所に貼り付けるだけで入浴も可能です。
採血
採血検査では、結果が数字となって出てきますので大変わかりやすい検査です。
採血検査からわかることは、糖尿病、高脂血症、肝臓・膵臓の病気、貧血等様々な病気の兆候がわかります。
レントゲン
当院のX線装置はフラットパネルを用いており、必要なX線量が今までの装置に比べおよそ1/2 〜1/3程度まで低減できます。またX線の感度が高いため、照射線量を減らしても十分な画像が得られます。骨折、脱臼や骨の病変評価、肺炎、気管支炎、心臓病、肺がんの発見など様々な病気の発見に繋がります。
ABI(Ankle Brachial Pressure Index, 足関節上腕血圧比検査)
動脈の狭窄や閉塞を評価する指標です。健常人では足首の血圧は上腕の血圧よりやや高くなっていますが、下肢血管の動脈に狭窄や閉塞があると、その部分の血流が悪くなり血圧は低くなります。下肢動脈狭窄の早期発見に有用です。
PWV(Pulse Wave Velocity, 脈波伝播速度)
心臓の拍動が動脈を通じて手や足に伝わるまでの速度です。血管壁がかたくなるとその速度は速くなることから、測定により動脈硬化の程度がわかります。PWVは仰向けで寝ていただいて、ABIと同時に測定します。検査は痛くなく、準備も含め10分程度です。